B子さんの場合
自宅で洗濯物を干していたB子さんに、スーツ姿の男性が「お宅から盗聴電波が出ているのを発見しました」と声をかけてきた。そんなはずはないと思ったB子さんだったが「100%間違いありません。私生活が丸見えになってしまいますよ!」と言い切られ、不安ながら調査をしてもらうことにした。
大きなモニターの付いた機械を操作していた男性は、調査開始から30分もしないうちにB子さん宅の天井裏へ潜り「ほら、盗聴器があったから取り外しましたよ」と、B子さんに黒い箱のような物体を見せた。本当に盗聴されていたんだ、とB子さんは、この男性に礼を言った。すると男性は「撤去費用と調査料金を合わせて14万円になります」と請求してきた。
最初は5万円と言っていた男性だったが、撤去費用も含めると14万円になるとのことだった。そんな高額料金は払えませんよ、と困るB子さんに対し「すでに調査終了しているので、払えないなら訴えることになりますよ」と男性は答えた。盗聴器が見付かったことで不安な心理状態だったB子さんは、結局この男性の言うなりに生活費から14万円を渡した。それを受け取った男性は、領収書も出さずに立ち去っていったという。
■ここが要点!
これは悪徳業者の被害だと断定してもよいケースで、典型的な「流し業者」の被害例です。平日の昼間などに女性しかいない家を狙い、自分で持ち込んだ盗聴器を勝手に「発見」して高額な撤去費用を取るというのが一般的な手口です。女性が被害に遭いやすいのは、無線も含めた機械全般への知識が比較的少ないのと、盗聴やストーカーという言葉に不安を抱きやすいからだと思われます。
ここでB子さんの最大の失敗は、不安にかられて即座に調査依頼をしてしまったという点でしょう。この手の悪徳業者は、カモ(被害者)以外の第三者が関わることを恐れますから、うまく対応すれば撃退は簡単です。たとえば「私の兄が無線機メーカーに勤務していますので、兄に相談してから決めます」と答えれば騙されずに済んだでしょう。どれだけ不安に感じても、すぐにその場で調査依頼はしないというのが自己防衛の鉄則です。